秋篠野メッセージ
春から始まった新生活の緊張がゆるむことによって生じる五月病。
今年は、新入生や新社会人でなくとも「新しい生活様式」に切り替える必要に迫られ、心と体のバランスが乱れている方も多いかもしれません。
そんな時は自然の法則に身を委ねてみましょう。
陰陽五行思想とは
陰陽五行思想とはこの宇宙の森羅万象の成り立ちを説いた中国の哲理です。
いっさいの万物は陰と陽(天と地)の二気によって生じ、 木・火・土・金・水の五気が輪廻し作用することによって成り立っているという考え方です。
五気は、色・方位・季節・ 惑星・天神・内臓・十干・十二支などを象徴するとされ、色はそれぞれ青(緑)、赤、黄、白、黒(紫)があてられます。
●木気は植物の象徴で青(緑)。
昔は、青というのは緑色のことをいいました。
そのため現代ではここは緑といったほうがわかりやすいでしょう。
●火気はまさに火の色で赤。
●土気の色は大地の色で黄色。
○金気は冷たく光る金属の白。
●水気は、水は暗く低いところに集まるため黒。
黒は紫で表現されることもあります。
宇宙の万象を象徴するこの五色は、邪気を祓い、穢れを浄めると考えられています。
そのパワーは龍も怖れるとされるほどだと信じられてきました。
出港する船を見送る際には五色のテープで別れを惜しみます。
この習慣も海に住む龍の災いを避けるまじないから来ているといわれています。
また、陰陽五行と関わりが深い四神信仰というものもあります。
四神とは 四方の守護神とされる聖獣です。
青龍=東=青(緑)
朱雀=南=赤
白虎=西=白
玄武=北=黒(紫)
それぞれ象徴する色を持っています。
またここに五行思想が絡むことで
麒麟(黄竜)=中央=黄
が加わって五神となります。
こいのぼりは正式には四神の枠台に飾られますし、かつては大相撲でも土俵の四方の柱に四色の布が巻かれていました。 今は四方の上方から房が下げられています。
五色を生活に取り入れてみましょう
こうした陰陽五行の哲理をわかったうえで、五色の色を生活の中に上手に取り入れていくと精神のバランスをとりやすくなります。
五色の色を食事に取り入れてもいいでしょう。
部屋の四方に、四神のそれぞれの色の色紙を貼るだけでも大丈夫。
クッションやちょっとした飾りなどインテリア雑貨を使うのもいいですし、花が豊富な時期ですから、お気に入りの花と緑の葉をあしらって、飾ってみるのもいいと思います。
お部屋ですごす時間をストレスに感じること無く自分なりのアレンジで楽しんでみましょう。
「この部屋は守られているから大丈夫」という安心感は、なにより心の安定を生み、それが体調をも整えていくことでしょう。